reserve
■歴史■
沼田城を守護する沼田城団の一つとして築かれた城と言われ、沼田万鬼斎顕泰が愛妾ゆのみの方の兄、金子美濃守にこの城を守らせたと伝えられる。北条氏直の時代、この城は阿久沢氏と赤堀氏が城番を務めていたと言う。真田家と北条家の戦いの舞台として、阿岨城の名が史料に残され、真田家支配下のときはその臣金子家清が阿岨城を守っていたことが記されている。
■2020-10-29 15:12 注意して見て歩くと...土塁や空堀の名残りが■
片品川の河岸段丘の最上部、断崖の要害を利した地に築かれているため自転車を押して上がりました。JR岩本駅が最寄り駅になるのかも知れませんが、歩きだと1時間以上は掛かるでしょうか。一面は畑地となり、すぐ近くを関越自動車道が走ります。主郭は非常に狭く、河川によって崩されたのだと思うも、当時からそんなに広くもなかったのでしょうね。またⅡ郭や外堀などは農地にされる際に一部が崩されたようでもある。それでも空堀跡や土塁の遺構が残され、個人的には期待以上の古城でした。土地の方に聞くと、以前はもう少し綺麗だったようですが、訪れる人もいないため雑草が元気よく育ってしまったのだと教えてくれた。なるほどⅡ曲輪跡などは奥まで進むと足元が見えなくなり、夢中になって見学しているうちに断崖の崖からスト～ンと落下...そんなことはありませんが、古城ファンで大事にしたい史跡ですね。
阿岨城の図は「日本城郭大系」から拝借しました。
■阿岨城 データ■
・JR上越線「岩本駅」下車、徒歩1時間以上
・史跡指定：村指定史跡
・城の形状：崖端城
・築城年代：天正年間（1573～1592）
・築 城 主 ：沼田顕泰か
・廃城年代：天正18年（1590）か
・城の別名：阿曾の砦、阿曾城
・満足度 ★★☆☆
